日光八木澤ファームの思い
栃木県日光市でコメ作りを中心に農業を営んでいます。日光市には日本百名山の一つ男体山があります。男体山のほかにも女峰山、大真名子山、小真名子山等の山々がそびえたち日光連山を形成しています。日光連山に降り注いだ雨水は少しずつ集まり流れとなります。その流れはきれいな清流を作ります。大谷川、鬼怒川など有名な川もあります。山々を流れる清流は急激な流れとなり滝も形成します。日本三名瀑の一つ、華厳の滝のほかにも霧降の滝、竜頭の滝、裏見滝、湯滝、があり日光五名瀑といわれています。
そんな自然豊かな日光市で先人が切り開いた棚田で米作りをしています。棚田とは山の斜面などに段々にした水田です。棚田は生産効率性で考えると非常に悪い水田です。山の斜面に作られているために一つ一つの水田が小さいです。現代の農業は機械化されています。便利な機械も小さい水田なので大きな水田よりも多く切り返しをしなくてはいけません。水田よりも土手面積が多く土手も切り立ち除草作業も大変で危険です。効率化だけをみればとても悪い水田です。
しかし、棚田は素晴らしいです。そこで生産された米はおいしいです。山に近いために水源に近いためきれいな水を使用できます。寒暖の差も激しくなるために米もゆっくり成熟します。そして、景観も素晴らしいです。
そんな棚田ですが、作業効率の悪さ、農業者の高齢化など、直面している問題は多々あります。問題はありますが私たちは先人が血、汗、涙を流し切り開き、守ってきた棚田にこだわり農業を行っていきたいと思います。